カイザーノヴァ厳しい展開でも見せ場十分の走り!!東京優駿に向けて着実な一歩
- 2021.02.17
- 広尾 カイザーノヴァ
- 広尾TC, 牡馬, 重賞, OP

直線最後方から
カイザーノヴァは道中最後方から追走して、直線で外に出し、追い込んできての6着でした。勝ち馬とは0.7秒差、朝日杯で負けたステラヴェローチェにはリベンジできませんでしたが、着差は0.2秒まで縮めました。
東京11R 共同通信杯(G3)芝1800m(3歳)

今回は矢作先生から後方待機の指示が出ていましたので、スタートは上手く出ましたが外に寄れていたこともあって、坂井騎手は無理せずに後方待機で折り合いに専念します。
直線を迎え外に出されると、大跳びで躍動感溢れる走法で果敢に追い込んできました。これなら差せる!と思いましたが、坂を向かえ勢いがやや緩み前に迫れませんでした。ここまでかと思いかけた矢先、坂を上り切ると再び切れ味を戻し、抜けた先頭集団には及ばないものの逃げ馬と後続集団はすべて交わしての6着でした。
5着のステラヴェローチェとの1馬身半の差は、着差以上の力の差というよりも位置取りの差だと受け止めます。今回のカイザーノヴァの折り合いであれば、もう少し前にポジションを取ることもできると思います。
そして、直線フラついていたことからも走りでもまだまだ未完成の状態ですから、頭が高いことや大跳びなので余計にそう見えますが、トモの推進力が斜め上ではなくもっと前に向けば、さらにスピードを上げられると思います。今回の着差0.7秒は十分逆転可能な差だと思います。
1000m61.8秒
東京1800mコースは、スタート後すぐに緩やかなコーナーを迎えること、向う正面で上りがあること、そして長い直線を意識することで、前半抑え気味なペースになり直線上がり勝負になりやすいですが、今回も上がり勝負の展開になりました。
過去の共同通信杯のレース展開と比べますと、2019年のペースに似ています。2019年も直線よーいドンの展開で、1着ダノンキングリー、2着アドマイヤマーズが3着以下を4馬身離して勝ちました。2019年と勝ち時計で0.8秒差が出たのは、後にG1戦線の主役になる2頭の叩き合いの結果でしょうか。
カイザーノヴァは未完の大器だと思いますので、ゆくゆくはこの2頭のような活躍をしてくれると思っています。
過去の共同通信杯ペース
- 開催年 1000m通過 ペース 最速上がり 勝ち時計 馬場状態
- 2021年 61.8秒 4F 45.7 – 3F 33.8 033.3秒 1:47.6 良
- 2020年 63.1秒 4F 46.4 – 3F 34.3 034.1秒 1:49.6 稍重
- 2019年 61.4秒 4F 45.3 – 3F 33.3 032.9秒 1:46.8 良
- 2018年 60.2秒 4F 47.2 – 3F 34.8 033.2秒 1:47.4 良
- 2017年 60.5秒 4F 46.9 – 3F 34.7 034.2秒 1:47.5 良
- 2016年 59.9秒 4F 47.4 – 3F 35.6 034.9秒 1:47.4 稍重
東京優駿に向けて
今回、賞金を積み増したかったところですが、それよりも矢作先生は後方待機の指示を出されていたことから、東京コース特有のスローペース、上がり勝負の展開に慣れさせることを重視されたと思います。
その課題には、カイザーノヴァは満点に近い形で応えたのではないでしょうか。以前よりも行きたがるそぶりは見せていなかったので、カイザーノヴァなり(!)には折り合いは付いていたと思います。これなら十分勝負になりますし、残る課題は走法の更なる改善に絞れると思います。
次走は、一口馬主DBで3/27の毎日杯と想定されていますが、クラブホームページでは、「じっくりと考えていく」ということですので、どこに向かうかはまだ決まっていないと思います。
ただ、次走は確実に賞金を積み増したいところですから、皐月賞へは行かずにダービートライアルに向かうと思います。そう考えますと状態がよければ毎日杯に向かうのは非常に有力だと思います。今回は初の東京で上がりの激しい競馬でしたので、疲れが残り状態が思わしくない場合は、青葉賞へ直行するのではないでしょうか。
日本ダービー出走をぜひ実現して欲しいと思います。
カイザーノヴァローテーション予想
↓(中5週)
3/27毎日杯(G3)阪神芝1800m
↓(中4週)
5/1青葉賞(G2)東京芝2400m
↓(中3週)
5/30東京優駿(G1)東京芝2400m
レース回顧
(画像:JRA)









瞬発力勝負の展開なので他馬もなかなか止まりません

上がり33.4秒は2位タイの豪脚でした♪
近況報告
21.02.14
広尾サラブレッド倶楽部
外めにゲートを飛び出し、道中は馬群の最後方で折り合いに専念。直線を迎えて一番外に持ち出され、懸命に末脚を伸ばしましたが、結果6着での入線となっています。
「以前よりは落ち着きがありました。スローの上がり勝負の競馬でもしっかりと脚を使っていますし、内容としては悪くなかったと思います」(坂井騎手)
「スローになりそうな予測はつきましたので、出して行くことも選択肢にありましたが、やはり今回は初距離ということで後方からとしました。これも学びの一つかと思っています。終い33秒4の脚を使っているとはいえ、手前をちょこちょこ替えて、まだ成長の余地がある状況ですからね。このあたりを矯正できれば、さらに上を目指せるのではないでしょうか。現状としては、よく頑張ってくれていると思います」(矢作調教師)
◆東京の長い直線を活かして、終いに賭ける競馬は予定通りでしたが、いかんせん道中のペースが落ち着きすぎました。それでも、脚を溜めるレースで1800mの距離をこなせたことは大きく、今後さまざまな点においてプラスに働くものと思われます。なお、このあとは、「帰ってきてからの様子を見ながら、またじっくりと考えていく」(師)予定になっています。(HTC)
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