リアアメリア桶狭間の地で勝ち名乗り!!舞台を天王山に移し挑むは無敗の二冠女王
- 2020.09.21
- シルク リアアメリア
- シルクHC, 牝馬, 重賞, G2
秋華賞トライアル制覇!!
リアアメリアが見事3番手評価を覆して、ローズステークス(GⅡ)秋華賞トライアルを制しました!!
スタートを五分に出て、無理なく2番手のポジションを取り、そのまま折り合って、直線抜け出してのゴールと、まさに王道競馬で一頭だけ格の違う強さを見せてくれました。
トライアルということで、まだお釣り残しの仕上げで臨んだと思いますが、リアアメリアの本来の強さの一片を見せてくれました。
しかし、春の競馬からは、こうしたレース運びが出来るとは確信が持てませんでした。
スタート後に置かれて後方になる、掛かっていきたがる、直線でもたつく、とウィークポイントばかりで、世代No.1の前評判の名折れを体現するレースばかりが続きました。
ようやくオークスで汚名返上の走りを見せてくれましたが、まだスムーズなレース運びができるという確信は得られませんでした。
しかし今回は・・・
見違える程の成長
オークスの走りで少しは片鱗を見せてくれていましたが、長丁場でスローペースになりやすく、枠も良かったオークスでは、まだ確信は持てませんでした。
それが今回のローズSのレース運びで確信に変わりました。
リアアメリアは、先行折り合い抜け出しの王道競馬ができるように成長しています。
成長の証(その1)
スタート後の進み具合です。
これまではスピードに乗らず、馬群から遅れることが多かったのですが、今回はスーッと無理なく先団に進んでいます。
川田騎手はゲートを出た直後に少し手を動かしただけで、あとはリア自身が前へ進んでいます。
そのスピードも2頭に前に行かれていますが、先に抜け出した4番ヤマニンプティパを第1コーナーまでに交わしていますから、2,000mの先行争いのペースなら無理なく先行できることを示してくれました。
成長の証(その2)
器用さです。気持ちのオンオフができるようになりました。
4番のヤマニンプティパに前に入られたときに、スっとその外に持ち出しています。
このとき前は空いていますから、以前のような気性であれば、掛かって行ってしまいます。
しかし、今回は無理なく並びかけ、第1コーナーまでには横に並んで、絶好の2番手のポジションを取っています。
もし、気性に不安があって常に前に壁を置かなければいけなければ、ヤマニンプティパの後ろでじっとしているしかなかったと思います。
ポジションが一つ後ろか一つ前かは、大きな舞台になると大きな差になりますから、自在にポジションを取りにいける器用さを得たことは、リアにとって相当な武器になると思います。
成長の証(その3)
手前変えです。
オークスでは、なかなか手前が変えられず、直線でもたついている間に、デアリングタクトに先を越されました。
残り100mで手前を変えてからは、加速し追い詰めましたが、結果脚を余してしまうことになりました。
今回は、直線の坂を上りきったところで、川田騎手がムチを入れます。次に残り200mの標識の辺りでムチを入れます。
このタイミングできれいに手前を変えています。そして直線で速度を落とすことなく、後続に影をも踏ませずゴール板をかけぬけています。
完成されたといっていいのではないでしょうか。
川田騎手、中内田先生をはじめ、厩舎スタッフの方々、NFしがらきのスタッフの方々、シルクHCの方々に感謝いたします。根気よくリアアメリアの成長を支え続けていただいて、ありがとうございました。
レース回顧
(画像:JRA)
勝利騎手インタビュー
- やっとこの馬本来の走りを見せることが出来てよかったなと思っています。
- 丁寧に調教を重ねて、本来の能力を出せるようにという思いで日々を過ごしてきましたので、馬体が増えているのもいい成長で、馬の雰囲気はとても良くなっています。
- これだけ素晴らしい状態で、どれだけちゃんと走れるかということだけだったので。
- この中間もこういう競馬をしようと考えながら調整過程を歩んできましたので、それどおりの走りが出来ましたし、元々こういう競馬をやっていきたいな、というところです。
- 自分のリズムで馬の特性を活かすつもりで競馬を組み立てていったんですけど、結果として他の馬よりも早く動くことになりましたが、こういう強い勝ち方が出来て、本当に本来の姿をお見せすることが出来てホッとします。
- もちろん、元々のポテンシャルがあまりにも高すぎたので、それを僕が上手いこと使うことが出来ずに、いい内容で走らせることが出来なかったですから、今回こうやっていい状態で競馬まで来てくれたということが何よりです。
- 本当にこの馬のポテンシャルはとても高いものがありますから、二冠牝馬のデアリングタクトに挑戦できるだけの器だと思っていますので、精一杯挑んでいけたらと思います。
川田騎手のオレンジ色のコメント部分で、涙流しそうになりました。出資者はもちろんファンの方なら共感できたと思います。
桜花賞後は、リアアメリアの気性の荒さはもうどうにもならないのではと諦めかけてましたから、当の関係者の方々は、世代屈指のポテンシャルを有する牝馬の扱いに想像を絶するプレッシャーと試行錯誤の毎日だったと思います。
これからはこの最強コンビで、アーモンドアイ先輩に続く名牝になりましょう!!
舞台は天王山へ
天王山は、「天下分け目の天王山」と言われたあの天王山で、京都競馬場の近くにある山です。
10月10日からの京都開催も無観客開催の可能性が高そうですが、奇跡的にも解禁されたら現地応援に駆けつけたいと思います。
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