ベアーザベル格上挑戦に望みをかけるも大敗

狂った歯車は簡単に戻らない

格上挑戦で出走権を得て札幌最終週の未勝利戦への望みを繋ぎたかったベル陣営でしたが、結果大敗となり、勝ち上がりはかなり厳しくなりました。

デビュー戦を3着、そして今夏函館で2着2回したときには、未勝利勝ち上がりを疑わなかったのですが、中1週での函館3戦目から歯車が狂ったように思います。

しかもその3戦目は1800mと距離短縮でした。

メンバーや展開、枠など、時の運に頼らざるを得ないベルの能力が足りないので仕方がありませんが、数打てば当たるではなく、勝ちにこだわった使い方をしてほしかったと思います。

具体的には、差し脚質のベルの場合、小回りの函館より大回りの札幌の方が捲りやすいので、無理に函館で3戦するより、札幌で勝負した方が良かったと思います。

また、今回も出遅れたにも関わらず果敢に先団に取り付こうとしたことで、脚を使ってしまったと思いますが、出遅れたなりに後方待機で1、2コーナーを回り、向正面で上がっていく方がベルのこれまでの競馬に沿っています。

今回は、逃げた14番がそのまま逃げ切りましたのでスローペースのように思いますが、2～5着は後方待機していた馬で、スローペースという訳でもなさそうです。

ベルはしんがり負けと力の差を見せつけられた形ですが、札幌2000mの持ちタイムは前走の2.01.4。今回の勝ち馬のタイムは2.02.2と前走より遅い時計です。今回のベルの走破タイムは2.05.5と何かトラブルがあったと思われるレベルの時計です。

ここまでの大敗は、始めから先頭を取りに行ったことで、これまでの競馬と異なる脚の使い方にベルに戸惑いがあったと思います。脚の使いどころが分からなくなり、途中で競馬を止めてしまった可能性もあります。

大事な未勝利戦の終盤をちぐはぐな競馬で終えてしまったのは、本当にもったいないと思います。

（画像：JRA）

走破時計2.05.5はさすがに負けすぎで、これで終戦は悔しいです。しかし、頑張ったベルには感謝しかありません。

ベアーザベル、感動をありがとう。