ロッシェノワールの18の出資検討-シルク2019第2回追加募集馬

ロッシェノワールの18の出資検討-シルク2019第2回追加募集馬

募集概要

  •  カレンブラックヒル(種付時8歳)
  •  ロッシェノワール(出産時12歳、第5仔)
  • 母父 ブラックホーク
  • 性別 牝馬
  • 生年月日 2018年4月21日
  • 測尺 体高157.0cm 胸囲181.0cm 管囲19.2cm 馬体重445kg
  • 厩舎 美浦 池上昌和
  • 一口価格 30,000円 (募集総額1,500万円)

血統

父カレンブラックヒル

2017年産駒が初年度の新種牡馬です。2018年産駒は2年目ですので、まだ手探り状態での配合だと思います。ダイワメジャーの後継種牡馬として期待されていますので、配合はダイワメジャーの成功例が基本になるのではと思います。

ダイワメジャーの成功例は、ノーザンテーストのクロスを持たないこと、でしょうか。ノーザンテーストはサンデーサイレンが台頭するまで日本のリーディングサイヤーを通算10回獲得し、さらに母父としてもサンデーサイレンスとの好相性で、17年連続でリーディングブルードメアサイヤーに輝いている大種牡馬です。

ノーザンテーストの仔は3度成長すると言われるほど強い成長力と、丈夫で健康な体を持った仔が産まれました。その反面コンパクトで硬い仔が多く、日本の馬場が高速化したことで、徐々に適性を失ってきたと思います。

ノーザンテーストのクロスを持つと硬さが勝ってしまいすが、この仔はノーザンテースト4×4(血量12.50%)を持っており、硬さが勝っていると活躍は難しくなると思います。

同じノーザンテーストの4×4を持つ配合は、2017年産駒で11頭いますが、オンリーワンボーイカヴァスが勝ち上がっています。ただ、オンリーワンボーイはサンデーサイレンス3×3(血量25.0%)も持っており、こちらが勝っているからかもしれません。カヴァスは母父のサクラバクシンオーがプリンスリーギフト系なので、スピードの持続力を生かして勝ち上がれたと思います。

そうした意味では、この仔の母父ブラックホークは、スプリンターズS、安田記念を勝ち、1200m~1600mで活躍した馬ですので、そのスピードとノーザンテーストの筋肉質、成長力、頑健さがいい方向に出れば、コンスタントに出走してくれる馬主孝行な仔になってくれるかもしれません。

母ロッシェノワール

父カレンブラックヒルのところで、配合についてほぼ書いてしまった感じですが、母ロッシェノワールは、2歳の5月に臀部を外傷したことで育成が頓挫し、なかなか傷が癒えず、外科手術もし、3歳の3月に入厩、4月にゲート試験合格、5月にようやくデビュー戦を迎えています。

その後、デビュー戦2着、未勝利戦1着、500万下1着と連勝した後、1000万下を4、7着と2戦した後、4歳の7月に屈腱炎を発症し引退しています。2勝した後の屈腱炎ということで、愛馬のクロウエアと被ります。素質はあったと思いますので、屈腱炎は本当に残念だったと思います。屈腱炎がなければ、父ブラックホークのように短距離からマイルで活躍していたのではないでしょうか。

母産駒は、次のとおりで体質面の弱さを抱えていそうです。

  • 初仔 未登録 父キンシャサノキセキ
  • 第2仔 ギャラホルン 父スマートファルコン 骨折で引退
  • 第3仔 アガラス 父ブラックタイド 現役 10戦1勝(1-4-0-5)
  • 第4仔 スヴァルティフォス 父キズナ  骨折で引退(未デビュー)

こうなると、ノーザンテーストのクロスを求めた牧場の意図が見えてきます。下の仔にはキタサンブラックを付けて、ノーザンテースト5×4を持たせています。怪我をしていないアガラスと同じブラックタイドの仔でノーザンテーストを持っている種牡馬を選んだ、という狙いが分かりやすいです。

この仔よりキタサンブラック産駒に出資したいなんて思ってしまいますが、ノーザンテーストの血はこの仔の方が濃いですから、兄姉のように怪我に泣かされることは少ないと期待します。

母の体質の弱さを補うためにダイワメジャー産駒の成功例ではないノーザンテーストのクロスを持たせていますが、それはダイワメジャーとは異なる可能性をカレンブラックヒルに期待しているのではないかと思います。

まだ現3歳が初仔ですから傾向は掴めないものの、拾ってきた情報では、カレンブラックヒル産駒は、ダイワメジャー産駒の特徴であるムチムチ系より柔らかい系の産駒が多いようですので、意外とノーザンテーストの硬さを解せるのかもしれません。

血統の評価まとめ

  • 父カレンブラックヒルは新種牡馬で傾向は不明
  • 祖父ダイワメジャーの成功例はノーザンテーストのクロスを持たないことだが、この仔は母の体質を補うためあえて持たせている
  • カレンブラックヒルの産駒は柔らかい系が多いようで、ノーザンテーストの硬さを解すかもしれない
  • 柔らかさか硬さかどちらに出るかで芝・ダート適性が割れるか、若しくは両方走れそう

静止画

(4月13日)

4月生まれで通常募集の時期にどれくらいの測尺かは分かりませんが、現在の測尺は小さくも無く大きくも無く、管囲が19.2cmと細めであることを考慮するとちょうど良いくらいの大きさと思います。ややまだトモの方が高いので、もう少しは成長してくると思いますので、450kg程度で出走できるのではと思います。

胸囲が180cm以上ありますので、心臓は強い(大きい?)かもしれません。筋肉は筋だっておらず目立ちませんが、量は付いていそうです。大腿二頭様筋のラインは見えています。ムチムチ系ではないです。

繋ぎの角度は標準でしょうか。立ち気味ではありませんので、ダート適性はどうでしょうか。直飛なので、差しより先行押し切り型の競馬の方がしやすいと思います。

胴は詰まっていないので、短距離のみではなく中距離でもいけそうです。筋肉が硬ければ難しいと思いますが、見た感じ柔らかそうなので、対応できそうに思います。また、ほっそりしているように見えますが、牝馬ですのでこれくらいでしょうか。

顎はしっかりしてもいないし細くもないしという感じで、飼い葉食いは良くも悪くもなさそうです。極端に食が細く調教に影響が出ることは無いと思います。

静止画の評価まとめ

  • 管囲19.2cmを考えると大きすぎず小さすぎないちょうどいい大きさ
  • 胸囲180cm以上で心臓は強そう
  • 筋肉の量は少なくはなく、ムチムチではなく柔らか系
  • 直飛なので先行押し切り型の競馬はしやすそう
  • 胴は詰まっておらず中距離まで対応できそう
  • 飼い葉食いは良くも悪くもなさそう

動画

歩様

前後から見た感じでは、前肢の腕節、球節には問題なさそうです。後肢は少し安定しないところがあってバラバラとしている感じがします。飛節が少し緩そうに見えます。球節は問題なさそうです。後ろから見たトモの幅は細くなく及第点と思います。

横からは、歩様は活気があって早く歩けているし、首も使えており集中力もありそうです。繋ぎのクッション性はこんなものかなという感じです。

トモの大腿二頭様筋は緩さは感じられず、収縮もしっかりできてると思います。前肢の出も悪くないと思います。

坂路

ハロン15秒ですが、楽な手応えで走っているように見えます。ちょうど影の切れ目付近を走っていますので、真っ直ぐに走れていることが分かります。歩様で後肢のバラつきが気になりましたが、坂路では特に見られず、脚捌きに問題は見当たりません。

募集コメントに早期デビューと書かれていますが、15-15のペースでは少し遅いように思います。兄姉が怪我に泣かされているので、慎重に進めているのかもしれません。

動画の評価まとめ

  • 歩様は活気があり良い
  • 首も使えており集中力もありそう
  • 後肢の飛節にバラつきが見られるが、坂路での脚捌きでは大丈夫そう
  • 筋肉はムチムチ系ではなく柔らかい系で緩さはない
  • 早期デビューと書かれているに15-15のペースはどうか。怪我に慎重になっているのかもしれない

近況報告

2020.04.27 所有馬情報
在厩場所:北海道・ノーザンファーム早来
調教内容:週2回屋内坂路コースでハロン15~16秒のキャンター1本、残りの日は周回コースで軽めのキャンター2,400m

担当者「この中間は坂路コースと周回コースでコンスタントに乗り込んでいます。坂路ではハロン15秒まで脚を伸ばしていますが、キビキビとした動きを見せてくれていますし、まだこの時期の若駒らしく馬体に緩さは感じるものの、最後までしっかりとした手応えで走り切れていますよ。父・母ともにマイルを得意としていたことや、調教でのスピード感のある動きを見ると、早い時期から短い距離を中心に活躍してくれそうなタイプだと見ています。精神面も基本的には無駄なことをしない優等生タイプで、時折幼い一面を覗かせることもありますが、色々と経験していけば成長してくれると思います。まだトモ高に映るように、4月後半生まれということもあり、これからさらに馬体に実が入って良化してきそうなので、早期での移動を見据えつつも上手く成長を促していければと思います」馬体重445㎏

SILK HORSE CLUB

出資判断

母ロッシェノワール、そして兄姉の悲運を何とか乗り越えて、母の素質を丈夫な仔に受け継がせたいと願う牧場の想いに心を動かされています。屈腱炎で療養中の愛馬クロウエアの存在もその思いを後押ししてくれているように思います。

新種牡馬カレンブラックヒルの可能性にかけてみようと思います。ノーザンテーストのクロスを持ちながら、この仔の柔らかい筋肉を持った馬体を見ると、かけてみる価値はあると思います。

価格も手頃ですし、母ロッシェノワールの仔には確かに素質は伝わっています。兄姉が怪我なく出走していれば、この価格では募集されないと思います。追加募集に回った理由はおそらく馬体重か、もしくは体質の弱さがあったと思います。

坂路15-15という点もこれまでに強い負荷を掛けられない状況だったのかもしれません。しかし、募集に踏み切ったノーザンファームの判断を信じて、ロッシェノワールから活躍馬をという牧場の願いを一緒に追いかけたいと思います。出資申込確定です。

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