タイズオブハート距離延長・芝変わり・攻め強化で新味を試す

タイズオブハート距離延長・芝変わり・攻め強化で新味を試す

使いつつ

今シーズンの3歳未勝利戦の開催が最後となる9月6日(日)が迫る状況で、森田先生は使いつつ鍛えるという選択肢を取られました。これまでは背腰の弱さから3ヶ月間隔で使ってこられましたが、今回は1ヵ月半強での出走です。

さらにこれまでは1400mダートを主に使ってきて、一度1800mダートに距離延長しましたが、スタミナ切れで1400mダートに戻した経緯があります。そのため、次走の予定は、阪神開幕週の1400mダートかなと予想しましたが、京都の芝1800mという、距離延長と芝変わりと一度に二つの新味を試すことになりました。

両親の血からは中距離適性濃厚

キズナ産駒はもちろん中距離は適性範囲ですが、母ストールンハートはといいますと、チリ三冠の一つエルサンサーヨ芝2400m、そしてポーラデポトリャンカス芝1700mを勝っています。まさに万能型ですので、両親の血からは、むしろ中距離に適性があるように見えます。

では、なぜ1400ダートを主戦にしてきたのでしょうか。近況報告を遡ってみますとデビュー戦前、既厩する直前のしがらきの報告で、いいスピードを見せているとありますから、短いところで試してみたのではないかと考えます。

19/9/10 NFしがらき
周回コースと坂路ではハロン17秒程度のキャンター調整を行っています。「この中間も坂路では15-15程度のペースでコンスタントに乗り込みを行っていますが、いいスピードを見せていて順調に動かすことができています。厩舎サイドとも具体的な番組の相談をしているところですが、そう遠くなくトレセンへ移動させることになると思います」(NFしがらき担当者)

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そのデビュー戦でテンにおかれはしたものの、鋭く追い込んで2着と好走したことで、次走も1400mダートを使います。しかし、この2戦目はゲートに中々入らない馬がいて、ゲート内で待たされている間に落ち着きすぎて、大幅に出遅れます。結局、競馬にならず、適性を判断する内容になりませんでした。

しかし、3走目は距離延長を試します。1800mダートに挑みますが、直線で伸びを欠き、スタミナ切れと判断されました。ここから1400mダートを主に使われてきました。

この経過だと1400mダートで最先着していますから、主戦場にしてきたのは無理もありません。でも、ここで血統の適性を試してみるのはありだと思いますし、背腰の弱さからは、力のいらない芝に変わるのもプラスに働くと思います。

さらに、直線に坂がなく、3コーナーから下りでスピードに乗せられる京都も合っていると思います。馬体もどちらかというと芝適性がありそうですので、いきなり好走してもおかしくありません。

枠は良さそう

前日で7番人気と意外にも人気しています。複勝も売れていますので、血統の可能性に期待している方が多いのではと思ってしまいます。正直初の試みで、一度スタミナ切れもしていますので、強気にはなれませんがいきなり好走しても不思議ではないことも事実です。

枠は、奇数より偶数番がよかったですが、他馬のゲート入りがスムーズなら問題ないと思います。真ん中の枠という事で、競馬はしやすいと思います。

ただ、メンバーは揃っていますので、1着はどうかなという感じです。複勝圏内に来たら大健闘という感じで今回は期待します。最大のミッションは、適性判断にありますから、競馬にならないようなことだけは避けてほしいと思います。

攻めは強化

変わり身への期待ということでは、今回はかなり強い調教もこなしています。この調教に耐えられるくらいに、身が入ってきたのかもしれません。体力の方は問題なさそうです。

今回の条件変更は、攻め方も変えてきていますので、意外とおもしろいかもしれません。

近況報告

20/5/21  森田厩舎
20日は栗東坂路で追い切りました(55秒2-40秒9-27秒2-14秒2)。21日は軽めの調整を行いました。「この中間も、普段からしっかり運動量を確保しながら乗り込んでいます。この感じなら今週の競馬には使えそうですが、これまでと同じことをしていても仕方ないでしょうし、芝で出たなりの位置から終いを活かすようなレースができればと思い、1800m戦に向かうことにしました。水曜日の坂路は併せ馬で終い14秒2と時計を要しているのですが、うちの厩舎は坂路の前にCWコースでもしっかりと乗っていますし、もともとそんなに時計が出る方ではないので心配ないですよ。かなり乗り込んで体はできていますし、この条件で変わり身を期待したいと思います。鞍上は国分優作に依頼しています」(森田師)24日の京都競馬(3歳未勝利・牝馬限定・芝1800m)に国分優騎手で出走いたします。

20/5/14  森田厩舎
13日は栗東坂路で追い切りました(55秒4-40秒2-26秒2-13秒5)。14日は軽めの調整を行いました。「NFしがらきでしっかり乗ってもらってきて、順調に良化しているとのことで先週帰厩させました。水曜日は坂路で追い切っています。最後は遅れたものの追走してしっかり脚を使っていましたし、来週の動き次第では使っていっても良さそうです。番組は芝も含めて考えています」(森田師)

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