シルク2019第2回追加募集馬出資判断(アクウェイントの18、サファリミスの18)

シルク2019第2回追加募集馬出資判断(アクウェイントの18、サファリミスの18)

前回に引き続いて、募集締切りまでに考察しなかった残り6頭について、後学のためにも出資判断していこうと思います。

アクウェイントの18

  •  Union Rags(種付時8歳)
  •  アクウェイント(出産時7歳)
  • 母父 Giant’s Causeway
  • 性別 牡馬
  • 生年月日 2018年5月12日
  • 測尺 体高160.0cm 胸囲183.0cm 管囲20.0cm 馬体重484kg
  • 厩舎 美浦 手塚貴久
  • 一口価格 90,000円 (募集総額4,500万円)

血統の評価

  • 父系のDixieland Bandの系統は、華々しい一族の中で活躍馬を出せていなかったが、父Union Ragsが種牡馬として大当たり
  • 募集パンフレットに書かれているとおり、アメリカで活躍馬が出ているUnion Rags×Storm Catを狙った配合
  • 母のRobertoの奇跡の配合3×4(本馬では4×5)が、Storm Catのスピードにパワーを補う形に出れば良さそう
  • 父の日本デビュー馬はダートで活躍しており、おそらくダートが主戦場になりそう

静止画の評価

(4月23日)
  • 真っ先に筋肉に目が行くほどムチムチ系
  • 繋ぎは立ち気味で長くはないのでダートに合いそう
  • 直飛で先行して長い脚を使えそう
  • 5月生まれと思えないほどの身体で早くデビューできそう
  • 顎は目立たないが、この馬体なので飼い葉食いが悪いことはなさそう

動画の評価

  • 前後から見た感じでは、四肢の動きは良い
  • 後ろからのトモも大きく筋肉も目立つ
  • 横から見た感じでは、歩様に活気があり集中力もありそう
  • 前肢の出は硬め
  • 後肢の踏み込みは力強い
  • 坂路の動きは力強く四肢もバラついていない
  • 内の馬の方が軽快に見える分、力んでいるようにも見える

近況報告

2020.04.27 所有馬情報
在厩場所:北海道・ノーザンファーム空港
調教内容:週3回屋内坂路コースでハロン15~16秒のキャンター2本、残りの日は軽めの調整

担当者「現在は週3回の坂路コースでの乗り込みを中心にトレーニングに励んでいます。気持ちの入りやすい部分はありますが、それが走る方に向いているのは良い傾向だと思いますし、ウッドチップに怯まず他馬に対しても負けん気の強い一面を見せているのはとても頼もしいですね。ただ、人に対しても少し攻撃的な面を覗かせることもありますから、今の時期から人との信頼関係を構築できるよう、しっかりと教育していきたいと思います。坂路でのフットワークは軽快ですし、馬体の使い方や背中の感触は良好です。血統や見た目からダート馬の印象がありましたが、瞬発力のある走りを見せていることから、芝でも十分走れそうな資質を感じるので、将来が楽しみですね。飼い葉食いや脚元、体調面に問題はありませんので、このままコンスタントに乗り込んでいき、夏前の移動を目指していければと考えています」馬体重484㎏

SILK HORSE CLUB

出資判断

日本でデビューしている父の産駒が少なく分からない面が多いですが、配合がアメリカで成功している点は血統面でのプラス材料になります。アメリカの配合はクロスが濃い傾向にありますが、母は16戦しており、2013年に2歳でデビュー、17年産駒がいますので、2015年で引退したとしますと、3年間で16戦をこなしていますので、体質が弱いということはなさそうです。

馬体は文句なしで力強そうです。血統的にはスピードもありそうです。気になる点は、近況報告にもある気の強い面でしょうか。これが牝馬だとややこしそうですが、牡馬なのでいい方向に向けばプラスに働きます。

ただ、坂路で力んで走っているように見えた(近況では軽快にとありますが)ので、大きいところを目指すとなれば、道中リラックスして走れるかどうかはポイントになると思います。

一度、他馬と併せたときの動きも見てみたい気がします。動画では内外離れていましたし、気性の関係でまだ併せられないのかなとも考えたりしてしまいます。

正直、期待度は高いと思います。ネックは価格です。バランセラの18と同様、オープンまで勝ち上がってくれないと回収率100%は難しくなります。

愛馬リアアメリア(一口価格14万円)のことをふと思い出してしまいますが、2歳戦とはいえG3を勝っているのに回収率は52%(一口馬主DB。手元での集計は面倒なので別の機会にでも)です。

同系の配合での日本デビュー馬がいないとはいえ、日本での活躍が未知数であることと、父の目立った活躍馬が3年目(現4歳)にはいないこと(3年目のジンクスかもしれませんが)から、先物買いの域は出ないと思います。

この配合をこの価格で買える最後かもしれませんが、回収率100%という基準からは、血統面では先物買いの域で不明な点が多いこと、気性の強さがどちらに向くか分からないこと、価格からオープンまで勝ち上がってくれることが必須となるハードルの高さを考えますと、見送りたいと思います。

もちろん、愛馬が優勝したり、馬券が当たったり、臨時配給が・・・(今はそのときではありません)などで、資金に余裕があるときに、狙うのはありだと思います。(そうでなければ高額馬は買えないように思います)

坂路の動きを確認してから出資判断できる利点は、高額馬に出資する良い機会であるとは思います。

サファリミスの18

  •  ハーツクライ(種付時16歳)
  •  サファリミス(出産時7歳)
  • 母父 Not For Sale
  • 性別 牡馬
  • 生年月日 2018年3月23日
  • 測尺 体高156.0cm 胸囲188.0cm 管囲19.5cm 馬体重477kg
  • 厩舎 栗東 藤岡健一
  • 一口価格 100,000円 (募集総額5,000万円)

血統の評価

  • サンデーサイレンス系×Not For Saleは、ダノンファンタジー、サトノフラッグの配合(どちらもディープインパクト)
  • シルクで募集されたバラダガール、バラーディスト、パタゴニアも同系配合
  • この配合はハーツクライではなくディープインパクトから活躍馬が出ているが、サファリミスは逆で今のところディープインパクトの仔2頭は活躍できていない。もしかするとハーツクライと相性が良いのかも

静止画の評価

(4月11日)
  • 馬体は大きく出ておりハーツクライらしい
  • 繋ぎは立ち気味で長くこちらもハーツクライらしい
  • 胴は長めではない方
  • 筋肉は付いていそう
  • 顎の発達は目立つものではない

動画の評価

  • 前後から見た感じでは、ガニ股歩きでまさにハーツクライ
  • 後ろからのトモの幅は厚くないがその方がハーツクライの成功例
  • 横から見た感じでは、歩様は活気があって良い
  • 四肢の稼動域は良い
  • 筋肉は柔らかく緩さはない
  • 坂路での動きは四肢にバラつきはなく真っ直ぐ走れている
  • 最後の方で少しヨレている

近況報告

2020.04.27 所有馬情報
在厩場所:北海道・ノーザンファーム空港
調教内容:週3回屋内坂路コースでハロン16秒のキャンター2本、週3回常歩、残りの日は軽めの調整

担当者「屋内坂路にてハロン16秒の運動を行っています。先週はハロン14秒ペースの負荷の高い調教でしたので、今週は調整目的でペースを抑えて運動しています。冬の間とても順調に乗り込むことができたので、体幹をしっかりと鍛え上げることが出来ました。ここ最近、馬体が逞しくなってきましたよ。常歩の遅いスピードでも登坂時の速いスピードでも背中がブレることもなく、最後まで良いフォームを維持して走ってくれています。それでいて、前向きな気性で非常に闘争心が高いタイプですね。厩舎からコースまでの移動の時や馬房内でも落ち着いており、性格的に申し分ありません。現時点で課題という課題はなく、調教メニューを馬の体調にあわせて、いまの状態を維持していくことが、本馬のさらなる成長につながると考えています。引き続き早期の移動を視野に調整していきます」馬体重481kg

SILK HORSE CLUB

出資判断

ハーツクライの成功例は、馬体が大きいのに薄く、筋肉の質と伸びが良いというのが拾ってきた情報です。この仔はそれに該当しており、四肢の稼動域の広さ、筋肉の柔らかさはとても良いと感じました。

近況にもあるとおり、坂路での動きは良く、ブレずに真っ直ぐ走れています。四肢のバラつきも見せません。歩様はガニ股なんですが、そういう仔の方がよく伸びます。

気になる点は、母から活躍馬が出ていないことと気性です。母については、まだ3仔目ですから、答えを求めるのは早計ですし、初仔からディープインパクトを付けられていたのは、母への期待とも言えます。

気性は、闘争心が高いタイプということですので、こちらもハーツクライ産駒の成功例ですので、問題なさそうです。逆に闘争心のないタイプは成功しにくいです。

読んでいただいてそのままですが、ハーツクライの成功例にそのまま当てはまります。近況も課題はないとされていますし、楽しみでしかありません。

価格は10万円と高額ですが、ダノンファンタジーの活躍によると思います。バラダガール5万円、バラーディスト5.6万円なので、ダノンファンタジーの活躍で値上がったのは間違いありません。その下のライフフォーセールの18(パタゴニア)がシルクの1次募集にいましたが9万円です。その後、サトノフラッグの活躍分で、1万円プラスされたように思います。

もし、この仔が第1次募集に出てきていましたら、年1頭はノーザン系から7~10万の価格の仔に出資すると決めていた枠を行使したと思います。(2018世代はその枠はロイバルトに行使)

高額馬ですが、この仔は大きいところを目指せる素質を持っていそうで、回収率100%達成の可能性はありそうです。出資判断は、もちろん出資に値します。

慰めではありませんが、もし募集締切前にこの仔を見たとしても、予算オーバーなので見送ったと思います。Not For Saleを母父に持つ、バラダセール、ライフフォーセール、サファリミスの3母の2019年っ仔には注目したいと思います。

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