シルク2022募集馬人気薄?馬出資判断(その1)

シルク2022募集馬人気薄?馬出資判断(その1)

シルクの人気薄を侮るなかれ

1次募集で満口となる頭数は、年々増えており、この勢いだと今年は全頭満口になりそうです。

  • 2020年募集 61頭/75頭 (抽優200口超 32頭)
  • 2021年募集 69頭/74頭 (抽優200口超 39頭)

実績を積めない会員は一般募集でも倍率が高くなり、多数申込して何頭取れるか運頼みとなってしまいますので、人気のない募集馬から活躍馬を探す形になってしまいます。

それがシルクの形ですから仕方がありませんが、募集時人気がなかった仔から活躍馬が出るのもまたシルクです。過去に募集時に満口とならなかった仔が重賞を勝った例です(2016年募集以降)。

  • 2016年募集 ブラストワンピース(ツルマルワンピースの15) 1次募集売れ残り
  •       グローリーヴェイズ(メジロツボネの15) 1次売れ残り
  • 2017年募集 ディアンドル(グリューネワルトの16) 1次募集売れ残り
  • 2018年追加募集 テルツェット(ラッドルチェンドの17) 追加募集売れ残り
  • 2019年募集 クールキャット(メジロトンキニーズの18) 1次募集売れ残り

ということで、先に掲載しました人気ランキングで紹介しなかった61位以下(7月16日時点)の仔たちを丁寧に見てみようと思います。資金に余裕がない一口馬主にとっては、人気の低い仔から走る仔を選べるようになるに越したことはないですから!

  • 件数は、7月16日時点のnetkeiba.comのお気に入り登録数です。
  • 転載ミスがあるかもしれませんので、ご容赦ください。
  • 必ず公式データで確認をお願いします。
  • 出資判断は、診断などと異なり、管理人の主観的なただの感想です。

61位 13 キャンディケインの21 【52件】

(出典:シルク・ホースクラブ)

父 ハービンジャー
母父 ハーツクライ
 白老F
1月14日
体高153.0cm 胸囲173.5cm
管囲20.0cm 体重462kg
2000万円(4万円)
美浦 武市康男

【出資判断】
母キャンディケインはシルク所属馬。芝1400mのデビュー戦を勝った後、右前の剥離骨折で休養。その後同じ芝1400mの復帰戦を勝ち、秋の秋華賞を目指して挑んだ1800m戦を10着。仕切り直しの1600m戦を4着、そして再び骨折し、半年後引退となりました。2019年にハービンジャーを付けましたが不受胎。再びハービンジャーを付けて、この仔が待望の初仔です。

血統は、ハーツの好配合例であるDanzig持ち母との配合の逆パターンですから、配合は良さそうです。1月生まれで、さらに母のStorm Catの血のおかげで、2歳早めのデビューもありそうです。

馬体は、母の2度の骨折の原因は起繋による負荷ということですが、この仔は母に似ず、繋の角度は約50度で標準(45~55度)です。その他の馬体の各所のバランスや角度は標準的です。腰の筋肉の張りが目立たず物足りなく見えるのですが、牝馬だからでしょうか。ただ肩周りの盛り上がりは立派で、心肺機能は強いかもしれません。

動画では、よく歩けていますが、お尻の上部が丸く筋肉が乏しい印象を受けます。少し外弧歩様が見られますが、ハーツクライ産駒と比べたら無いに等しい程度です。

まとめますと、初仔ですが十分な測尺ですので、これから筋肉が付いていけば、心肺機能が強そうですので、母のような活躍ができそうです。本当は様子見して、特に腰周りの筋肉の成長を見たいところですが、1次で満口になるでしょうから、この価格なら成長に期待して申し込むのはありだと思います。

62位 55 ソーディヴァインの21 【52件】

(出典:シルク・ホースクラブ)

父 モーリス
母父 キンシャサノキセキ
牡 ノーザンF
3月8日
体高152.0cm 胸囲178.5cm
管囲19.5cm 体重430kg
4000万円(8万円)
栗東 西村真幸

【出資判断】
母ソーディヴァインはシルク所属馬。20戦中19戦がダートで、ダート1400mで3勝しています。6歳2月まで現役を続け、降級した1000万下(現2勝クラス)5着が最後のレースでした。1戦のみの芝は、桜花賞トライアルのフィリーズレビューに挑み、良馬場の中18頭中5着ですから、芝が全くだめということはなさそうです。

血統は、初仔がドレフォン、第2仔のこの仔がモーリス、3仔がアジアエクスプレスと、パワー型の種牡馬が選ばれています。モーリス×キンシャサノキセキは現役馬がおらず、母父フジキセキはホウオウリアリティがいます。血統構成も似ていますので、ダートのみではなく、芝の中距離での活躍も期待できそうです。

馬体は、もう少し体高が伸びそうで、トモがやや大きめです。繋の角度は約55度で標準の範囲です。その他の馬体の各所のバランスや角度は標準的です。横から見ると筋肉が付いてるように見えますが、肩周辺はキャンディケインの21の方が立派です。モーリス産駒の代表産駒で同じシルクのピクシーナイトの募集時と比べると、トモがやや大きめなところは似ています。ただ、5月生まれの同馬と見比べますと、腰周りの筋肉の付き方は劣ります。

動画では、良く歩けていますが、ピクシーナイトの募集時と比べると腰の幅が別物です。少し外弧歩様ですが気にするほどではないと思います。

まとめますと、ピクシーナイトと比べると3月生まれと2ヶ月早く生まれていますが、腰の筋肉が見劣りますので、今後どこまで成長するかに不安を感じます。ただ、スプリンターS馬と比べるのは酷かもしれません。価格がもう少し安ければ、芝の中距離でOP馬になってくれることを期待して出資も考えられますが、この価格だと重賞をめざすくらいの期待は欲しいところです。馬体は良く成長に期待するとしても積極的に出資したいという価格ではないかなと考えてしまいます。

63位 43 デルフィニアIIの21 【50件】

(出典:シルク・ホースクラブ)

父 No Nay Never
母父 Galileo
 ノーザンF
3月30日
体高158.5cm 胸囲172.0cm
管囲20.3cm 体重420kg
4000万円(8万円)
美浦 国枝栄

【出資判断】
母デルフィニアⅡは、アイルランド産馬でアイルランド、イギリス、フランスで計11戦2勝。英BCフィリーズ&メアズSと仏ロワイヤリュー賞でG12着2回。芝の中長距離が主戦場でした。父No Nay Neverは、アメリカ産馬で、米BCターフスプリント2着、仏モルニー賞1着など6戦4勝で短距離が主戦場でした。

血統は、父産駒の活躍馬と言えば鳴尾記念馬ユニコーンライオンですが、母父Galileo産駒の目黒記念、アメリカジョッキークラブ馬キングオブコージも、父ロードカナロアがミスプロ×Storm Catと父と同じで参考になりそうです。短距離馬×母という点も同じで、この仔も短距離馬ではなく中長距離馬になる可能性もありそうです。

馬体は、少し脚が長く体高があり、胴が短めでトモが大きめです。繋の角度は約55度で標準です。その他の馬体の各所のバランスや角度は標準的です。後肢も少し長めですが、それによる曲飛まではなく、飛節の角度も150度で標準です。

動画では、画像より華奢な印象を受けますが、腰周りの筋肉は良さそうです。左前肢が外弧歩様ですが軽度です。気になる点は集中力に欠けるところが見られますが、気性だけは良く分かりません。

まとめますと、持ち込み馬ながら日本競馬への適性は高そうです。馬体が胴短脚長で距離適性がどうかですが、胴が短い分を脚の長さでピッチをカバーなんてことになれば、中長距離でも不利にならなそうです(本当か)。持ち込み馬は繁殖目的でしょうし、第2仔のキズナ牡馬がねらい目なのは十分分かります。しかし、血統も馬体も、そして厩舎も悪くないので、重賞も目指せそうです。あとは牝馬でこの価格という点の釣り合いでしょうか。零細一口馬主には手が出ない良馬だと思います。

馬体の見方

馬体の見方は、次の「JBIS-Search×ふるさと案内所チャンネル」の動画を元に判断しています。

馬体の計測は、この画像のように、Win11のSnipping Toolの定規や分度器を使って調べています。こんな便利なアプリがあるとは知りませんでした。

動画は、光の加減で黒い馬体は見づらい点もありますが、シルクはYouTubeにあげてくれますので、再生速度を調整しながら何回も見ています。

こうしてじっくり見ていくと、いろいろと気が付く点もあって、始めと終わりで判断が変わっていきそうですが、それも自分の学びということで、ぼちぼち見ていこうと思います。

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